『龍と苺』は打ち切りなのか?100年後に飛んだ理由と連載の現在

『龍と苺』は打ち切りなのか?100年後に飛んだ理由と連載の現在

情報確認日:2026年5月19日。単行本第26巻(2026年5月18日発売)および最新話・第286話までの内容に触れます。

『龍と苺』は打ち切りではありません。2026年5月現在、『週刊少年サンデー』およびサンデーうぇぶりで連載が続いており、単行本も第26巻まで刊行済みです。

ただ、打ち切りを疑う気持ちはわかります。中学3年生の藍田苺がアマチュア初・女性初の竜王位を山野辺彰人から奪取した直後、物語は何の予告もなく100年後の未来に飛びました。勝利の余韻すら与えずに次の舞台を突きつける構成は、連載トラブルによる路線変更に見えてもおかしくありません。

噂が出た理由を先に整理します。

  1. 竜王獲得という最高到達点の直後に、SFファンタジーへ急転換した
  2. 宮村校長(じーさん)の退場と現代編の収束が、打ち切り前の畳み方に見えた
  3. 対局相手が人間からAIやロボットに変わり、将棋漫画の枠から外れたように映った

どれも打ち切りの証拠ではありません。将棋漫画として読んでいた足場が一気に変わったことへの戸惑いが、「打ち切り」という検索語に集約されている形です。

目次

竜王を取った直後に100年飛ぶ、あの展開は何だったのか

第182話「100年後」(2024年3月6日サンデーうぇぶり配信)が、この噂の起点です。

『龍と苺』は打ち切りなのか

結論から言えば、打ち切りの事実はありません。連載開始は2020年5月20日(2020年25号)。そこから6年、一度も長期休載なく連載が続いています。単行本は第26巻が2026年5月18日に発売され、第27巻も2026年6月18日の発売が決まっています。

第27巻の小学館の公式ページには「竜王位のタイトル挑戦も徐々に終盤へ!!」と書かれています。「終盤へ」という言葉は、打ち切りとは正反対の意味です。作者が設計したゴールラインに物語が近づいていることを出版社が明示しています。

第182話で現代編が終わり、何が始まったか

苺は中学3年生のまま、アマチュアとして竜王戦を勝ち上がり、山野辺彰人から竜王位を奪いました。将棋漫画としてはここが頂点です。普通なら、このまま大団円で終わってもおかしくありません。

ところが柳本光晴はそうしませんでした。

第182話で時間は100年後に跳躍します。苺は当時の姿のまま未来に存在し、再びアマチュアとして竜王戦に挑みます。対戦相手は人間ではなく、メガテック企業が開発したシンギュラリティ級の将棋AIです。

ムサシ、山野辺彰人の棋譜を完全模倣したホログラムAI、Rabi社のウサギ型ロボ、Dear社のAI「O・K」。対局相手がロボやホログラムに変わった時点で、将棋漫画のまま読んでいた読者は足場を失います。現代編のライバルだった斎藤漣や森田大地は直接の対局相手としては退場し、代わりにそのひ孫たちが奨励会三段として登場します。

サンデーうぇぶりのコメント欄では「山野辺を破って綺麗に終わるはずだったのに」「人気低迷で打ち切り前の路線変更では」といった声が上がりました。ただし、その後の展開を見ると、この跳躍は「人間はAIに勝てるのか」というテーマを苺に背負わせるための舞台変更であり、打ち切りに伴う迷走とは構造が異なります。

将棋AIと戦う苺と、「終盤へ」の意味

100年後の世界がどこに向かっているのかは、最新話と公式情報からある程度読み取れます。

対局相手がロボとAIに変わっても苺は苺のままでいる

未来の竜王戦本戦は、人間同士の対局を超えた場になっています。各企業の将棋AIを人間の棋士が倒せるかという、人類の知性の限界を試す構造です。苺はその中で「ただ勝ちたい」という純粋な闘争心だけで盤の前に座り続けています。

現竜王を擁するBird社のCEO・ヨハン・レイ・ハワードは、AIのシンギュラリティが完成する瞬間を待っています。苺が挑戦者決定戦でDear社のAI「O・K」と対局している最中に、ビジネスと知性の戦争が同時進行しています。最新の第286話「人の将棋」(2026年5月6日配信)はまさにこの局面のさなかです。

前作『響〜小説家になる方法〜』でも柳本光晴は、周囲の常識を壊す主人公を描きました。盤面の棋譜よりもキャラクター同士の感情の衝突を前面に出す作り方は、本作でも一貫しています。SFに見える未来編も、苺というキャラクターの描き方は現代編から変わっていません。

第27巻「終盤へ」は打ち切りではなく着地点が近いということ

2026年6月18日発売予定の第27巻について、小学館の公式情報には「竜王位のタイトル挑戦も徐々に終盤へ!!」と記されています。

この「終盤」は、物語が打ち切りで消えるのではなく、作者が設定した結末に向かっていることを意味します。挑戦者決定戦が佳境であること、ハワードのAI戦略が最終局面に入っていること、苺が再び竜王位に挑む流れが収束に向かっていること。どれも物語のパズルが嵌まりつつある段階です。

正直、第182話で100年飛んだ時点ではどこに着地するのか見えませんでした。ただ286話まで読んだ今振り返ると、現代編の竜王獲得は物語の頂点ではなく中間地点だったと読めます。

よくある疑問

『龍と苺』は完結したのか?

完結していません。2026年5月時点で連載中です。第286話まで配信されており、単行本は第26巻まで発売済み、第27巻が2026年6月18日に出ます。

100年後の未来編はいつまで続くのか?

具体的な最終回の時期は公表されていません。ただし第27巻の公式あらすじに「終盤へ」と明記されているため、物語が最終局面に入っていることは出版社側も認めています。挑戦者決定戦の結果と、ハワードのAI計画の帰結が物語のゴールになりそうです。

現代編のキャラクターは未来編に出てくるのか?

山野辺彰人、斎藤漣、森田大地のひ孫がそれぞれ登場します。山野辺ミク(奨励会三段)、斎藤高貴な花(14歳でプロ入り)、森田汐恩(奨励会三段)です。また山野辺彰人本人は、棋譜を完全模倣したホログラムAIとして苺と100年越しの再戦を果たしています。

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