『アクタージュ act-age』は打ち切りです。2020年8月、原作者マツキタツヤ氏の逮捕を受けて集英社が連載終了を決定し、単行本の出荷も電子版の配信もすべて止まりました。
第123話が最後の掲載になりましたが、この回は大河ドラマ「継ぐらむ」の顔合わせが始まったばかりの場面です。物語としては明らかに「これから」のタイミングで、読者が未完と感じるのは当然の終わり方でした。
2026年現在、再開や続編に関する公式発表はありません。
第123話で何が描かれ、何が止まったのか
連載終了が発表された2020年8月10日の時点で、物語は最高潮に向かう途中にありました。
新章が始まった直後の終了
第123話「毒」は、夜凪景が大河ドラマ『継ぐらむ』の顔合わせに臨むエピソードです。実力派の共演者たちとの緊張感あるやり取りが描かれ、新キャラクターも登場した直後に連載終了の告知が添えられました。
最終話として書かれたものではありません。新章の導入部がそのまま最後のページになった形です。
回収されなかった伏線
夜凪の父親の正体も、百城千世子との物語がどこへ向かうのかも、答えが出る前に止まっています。羅刹女編でメソッド演技の極限に達した夜凪が「自分の演技」をどう確立するのか、大河ドラマの撮影でどんな芝居を見せるのか。作品のメインディッシュにあたる部分が丸ごと残ったままです。
伏線が回収されないどころか増えている段階での終了だったことが、読者に強い喪失感を残しました。
集英社が取った措置と、作品が消えた範囲
通常の打ち切りとは異なり、集英社は作品そのものを市場から撤去する判断を下しました。
出荷停止・配信停止・企画中止の全容
| 対象 | 措置 | 発表日 |
|---|---|---|
| 本編連載 | ジャンプ36・37合併号で終了 | 2020年8月10日 |
| 単行本(全12巻) | 13巻以降の発売中止、既刊の無期限出荷停止 | 2020年8月17日 |
| 電子書籍 | 全電子書店で無期限配信停止 | 2020年8月17日 |
| 舞台 | 「銀河鉄道の夜」公演・オーディション中止 | 2020年8月11日 |
| グッズ・企画 | カレンダー発売中止、プレゼント企画中止 | 2020年8月17日 |
集英社は「事件の内容と、『週刊少年ジャンプ』の社会的責任の大きさを深刻に受け止めた」と公式サイトで発表しています。作画担当の宇佐崎しろ氏と協議のうえでの決定であり、宇佐崎氏に非はありません。
今から読む方法はあるのか
新品の入手はほぼ不可能です。書店の店頭在庫や中古市場を除くと、正規ルートで作品に触れる手段は残っていません。電子書籍も配信停止前に購入した人だけがライブラリから読める状態で、新規の購入はできません。
中古市場では一部の巻にプレミア価格がついています。
別名義問題と再開の可能性
連載終了から6年が経ち、復活を期待する声は今も消えていません。ただし、状況はむしろ厳しくなっています。
2026年「マンガワン」での発覚
2026年3月、マツキタツヤ氏が「八ツ波樹」という別名義で小学館の漫画アプリ「マンガワン」にて『星霜の心理士』の原作を担当していたことが発覚しました。小学館は第三者委員会を設置し、当該作品は停止に至っています。
「まだ創作活動を続けている」という事実がファンの間で一時的に再開への期待を生みましたが、起用そのものが厳しい批判を浴びた結果、復帰の道はさらに遠のいた形です。
宇佐崎しろ氏の現在と、本作の行方
宇佐崎氏は別の原作者と組み、ジャンプ本誌で新連載『魔男のイチ』を手がけるなど活動を続けています。新作が発表されるたびに「アクタージュの絵でまた読みたい」という声が上がりますが、マツキ氏と再び組む可能性は現実的にありません。
著作権上、原作者の権利を排除して作品を継続することも困難です。初見で第123話まで読んだ人ほど、この作品が「打ち切り」という言葉だけでは片づけられない終わり方をしたと感じるはずです。集英社からの再開に関する発表は、2026年5月時点で一切出ていません。

