情報確認日:2026年5月18日。原作漫画第33巻(第222話)までの内容と、掲載誌『コミックヴァルキリー』の休刊に触れます。
『フリージング』は打ち切りではありません。出版社や作者サイドから連載終了・契約解除といった発表は出ておらず、公式のステータスは「休載中」のままです。
ただし、最後の単行本である第33巻が出たのは2018年11月。そこから7年以上、続刊の動きはありません。しかも物語は、カズヤがノヴァの真実に手をかけた第222話「特異線」で途切れています。敵の正体に迫る直前、異世界エルカとの全面衝突が始まったばかりの場面です。
読者が「打ち切りでは」と感じる背景には、制度上の休載と作品の実態との落差があります。
- 2018年11月の33巻を最後に、第34巻の発売日が未定のまま7年以上が経過している
- 掲載誌『コミックヴァルキリー』自体が2025年12月に休刊し、後継サイトへの移行対象にも入っていない
- 原作の林達永・作画の金光鉉が、別の新連載に注力している
どれも「不人気で切られた」という話ではありません。物語のクライマックス直前で止まったまま、再開の受け皿ごとなくなっているのが現状です。
第222話「特異線」で止まったまま、7年経った
本作の連載が止まった経緯と、掲載誌そのものが消えた事実を整理します。
単行本33巻と掲載誌『コミックヴァルキリー』の休刊
最終巻にあたる第33巻は2018年11月30日に発売されました。収録されているのは第216話から第222話「特異線」まで。以降、第34巻の発売日は「未定」の表記が続いています。
掲載誌の『コミックヴァルキリー』は、キルタイムコミュニケーションが2006年から運営してきたコミック誌です。2012年にWeb版へ移行し配信を続けていましたが、2025年12月15日配信の「Vol.150」をもって休刊しました。コミックナタリーの報道によると、連載中だった作品群は新サイト『キミコミ』へ移行しています。
しかし、『フリージング』はこの移行リストに入っていませんでした。すでに長期休載の状態だったため、引き継ぐ連載自体が存在しなかったということです。掲載誌が消え、移行先にも載っていない。再開するにはまず「どこに載せるか」から決め直す必要があります。
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 2007年 | 『コミックヴァルキリー』で連載開始 |
| 2018年11月 | 第33巻(第222話「特異線」まで)発売。以降、刊行停止 |
| 2025年12月 | 『コミックヴァルキリー』Vol.150で休刊。『キミコミ』へ移行開始 |
| 2026年5月現在 | 『キミコミ』に本作の掲載なし。公式サイトでは「休載中」表記が残る |
物語はクライマックスの入口で止まっている
第33巻の終盤では、主人公カズヤたちが異世界エルカの内乱に巻き込まれ、地球とエルカの存亡をかけた決戦へ突入する場面が描かれています。カズヤがノヴァの真実を解き明かそうとする展開の最高潮で、物語が途切れました。
サテライザーとカズヤのパートナーとしての結末も、33巻の時点では描かれていません。
最終回として構成された回ではなく、次の展開に向けた助走のまま止まっています。「完結」でも「区切り」でもない場所で刊行が止まったことが、読者に「打ち切られたのでは」という印象を与えている最大の原因です。正直、この止まり方で打ち切りを疑わない方が難しい気がします。
『フリージング』はなぜ打ち切りと言われるのか
公式に打ち切りの事実はありません。では、なぜ7年も動かないのか。
作者コンビは今も一緒に別作品を描いている
原作の林達永と作画の金光鉉は、『コミックヴァルキリー』Web版Vol.101から新連載『ドローイング 最強漫画家はお絵かきスキルで異世界無双する!』を開始しています。コミックナタリーの記事で連載開始が報じられました。
つまり、二人の間で不仲や決裂が起きたわけではありません。『フリージング』を一緒に描いていたコンビが、そのまま別の作品に移っている状況です。
林達永はほかにも『JKからやり直すシルバープラン』(2021年に実写ドラマ化)や『ポンコツ女神の異世界創世録』など複数の原作を並行して手がけています。創作リソースが新しい企画に向いていることは、公開されている連載ラインナップから読み取れます。
再開が難しい構造的な理由
本作の休載が長期化している背景は、単一の原因ではなく複数の条件が重なっています。
まず、33巻まで積み上がったストーリーの複雑さ。異世界エルカ編に入ってからは登場人物も設定も大幅に増えており、途中から再開するには読者・作者双方に大きな負荷がかかります。次に、掲載誌がなくなったこと。『キミコミ』に移行されていない以上、再開するなら新しい掲載先の確保が前提になります。
そして、WEBマンガ市場で現在もっとも商業的に成功しやすいジャンルは異世界系にシフトしています。すでに33巻ある長期連載を途中から再開するより、『ドローイング』のような新作を走らせる方が、作家にとっても出版社にとっても合理的な判断になります。
公式には打ち切りではないが、連載を再開する場所も動機も、今のところ見当たらない。これが「実質的な打ち切り」と言われる所以です。
よくある疑問
『フリージング』は全何巻で完結したのか?
完結していません。単行本は全33巻まで刊行されていますが、物語は第222話「特異線」の途中で休載に入っており、最終回は描かれていません。コミックヴァルキリー公式サイトでは「休載中」と表記されています。
アニメの続編や3期の予定はあるのか?
2026年5月時点で、アニメ3期やOVAなどの新作映像に関する公式発表は出ていません。テレビアニメは2011年の第1期、2013年の第2期『ヴァイブレーション』まで放送されています。原作の連載自体が止まっているため、アニメの続編が先に動く状況にはありません。
『フリージングZERO』は本編の続きなのか?
続きではありません。『フリージングZERO』はアオイ=カズハやナンバーズたちを中心にした前日譚で、本編より過去の時代を描くスピンオフです。本編の第222話以降の展開とは直接つながりません。
『フリージング』は、作者の問題でも人気の問題でもなく、作品を取り巻く状況が再開を遠ざけている作品です。第222話で止まったエルカ編の続きが読めるかどうかは、新しい掲載先と作者のリソースの両方が揃わない限り、動きようがありません。

