『孔雀王』が打ち切りと言われる理由と現在の公式発表・完結状況

『孔雀王』が打ち切りと言われる理由と現在の公式発表・完結状況

『孔雀王』シリーズは、すべて同じ理由で終わったわけではありません。『曲神紀』には打ち切りとされる経緯があり、『退魔聖伝』は物語途中で終了。一方、晩年の2作品は、作者本人が最終回を描き上げたと公式に発表されています。

この記事のポイント
  • 『孔雀王』シリーズが本当に打ち切りなのか
  • 公式発表で確認できる逝去日と遺作の完結状況
  • 各シリーズの巻数・刊行・配信状況
  • 続編や新刊、再開に関する発表の有無
目次

『孔雀王』は本当に打ち切りだったのか

この章で分かること
  • シリーズごとに終了理由が違うこと
  • 打ち切りと確認できる作品の範囲
  • 未完と誤解されやすい作品の違い

『孔雀王』シリーズ全体を、ひとつの「打ち切り作品」として見ると分かりにくくなります。

完結扱いの作品、打ち切りとされる経緯がある作品、物語途中で終わった印象が残る作品が、それぞれ含まれています。

シリーズ全体では打ち切り・完結・未完に近い終了が混在している

『孔雀王』は、1985年に始まった初代作品から、2019年に最終巻が刊行された『孔雀王ライジング』『孔雀王-戦国転生-』まで、長い期間にわたって複数の出版社で展開されました。

そのため、「打ち切り」「完結」「未完」「休載」といった言葉が、どの作品を指しているのか分かりにくくなっています。

『孔雀王』シリーズ全体が一律に打ち切りだったわけではありません。『曲神紀』、『退魔聖伝』、晩年の2作品では、それぞれ終了の事情が異なります。

『孔雀王 曲神紀』は作者の言説から打ち切りと確認できる

『孔雀王 曲神紀』については、作者の荻野真さんが単行本などのあとがきで、集英社側から打ち切りの通告を受けた旨を記しているとされています。

終盤では、伝奇アクションとして進んできた物語が、霊的な歌合戦やバンド対決のような展開へ大きく変化しました。この方向性について、編集部との間に大きなずれがあったことが、打ち切り説の根拠になっています。

ただし、出版社の告知ページで「打ち切り」と大きく発表されたものではなく、主に作者自身のあとがき・回想に基づく内容です。

『孔雀王 退魔聖伝』は物語途中で終わったため打ち切り説が残っている

『孔雀王 退魔聖伝』は、全11巻で刊行終了しています。ただ、物語上では「天津神」との戦いが決着しないまま終わっており、ファンの間で長く「打ち切りだったのでは」と語られてきました。

作者本人は後年、当時は打ち切りという認識を持っていなかったとも述べている一方で、連載環境や体調面の厳しさについても語っています。

『退魔聖伝』は「公式に打ち切りと発表された作品」というより、物語途中で終わったことから打ち切りと受け止められやすい作品です。

読者の感想としても、『退魔聖伝』以降の流れに未解決感を覚えたという声があります。あくまで個人の受け止め方ですが、打ち切り説が残る背景を知る手がかりになります。

公式に打ち切りと発表されたかどうかとは別に、読者が「途中で終わった」と感じた作品があることは分けて見ておきたい点です。

『孔雀王ライジング』と『孔雀王-戦国転生-』は作者が最終回を描き上げている

『孔雀王ライジング』と『孔雀王-戦国転生-』は、荻野真さんの晩年に連載されていた作品です。

小学館のビッグコミックBROS.NETでは、荻野真さんが2019年4月29日に腎不全のため逝去したこと、そして闘病中に『孔雀王ライジング』と『孔雀王~戦国転生~』の最終回を完成させていたことが公式に発表されています。(出典:ビッグコミックBROS.NET『孔雀王ライジング』荻野 真先生が逝去されました)

この2作品については、作者の死によって結末が描かれなかったという説明は事実と合いません。未完ではなく、作者本人が最終回を描き上げた作品として扱われています。

公式発表と現在の刊行・配信状況

この章で分かること
  • 公式発表で確認できる逝去と完結
  • 現在の連載や新作発表の有無
  • 各シリーズの巻数と出版社の違い

ここでは、公式発表や刊行情報で確認できる内容を見ていきます。

「途中で止まっているのでは」「今から読んでも大丈夫なのか」と気になる方は、まず刊行状況を確認しておくと把握しやすくなります。

荻野真の逝去と遺作の完結についての公式発表

荻野真さんは、2019年4月29日に腎不全のため逝去しました。2019年5月10日に、関係する出版社や媒体で訃報が公表されています。

小学館の発表では、荻野さんが闘病中も『孔雀王ライジング』と『孔雀王~戦国転生~』の執筆を続け、2作品の最終回を完成させてまもなく亡くなったとされています。

作者の死によって連載が中断した、という話とは分けて見る必要があります。少なくとも遺作となった2作品については、最終回が完成していたことが公式に発表されています。

現在の連載状況と新作発表の有無

2024年時点で、『孔雀王』シリーズの新規連載は行われていないとされています。

また、遺族や出版社から、未発表原稿の刊行、他作家によるリブート、公式な続編制作といった発表は確認されていません。

2026年5月時点でも、出版社から新たな連載再開や新作漫画の決定情報は確認できません。続編や新刊については、現時点で公式発表は確認できません。

書籍・電子書籍・映像作品の配信状況

初代『孔雀王』、『孔雀王 退魔聖伝』、『孔雀王 曲神紀』は、集英社系の単行本や文庫版として刊行されています。電子書籍版も主要ストアで配信されています。

『孔雀王ライジング』は小学館のビッグコミックスとして全10巻、『孔雀王-戦国転生-』はリイド社のSPコミックスとして全5巻で刊行されています。

映像作品では、1988年公開の実写映画『孔雀王』、1990年公開の『孔雀王 アシュラ伝説』があります。OVAも1988年から1994年にかけて制作され、過去に映像ソフト化されています。定額配信サービスでの配信状況は時期によって変わるため、視聴前に各サービスで確認してください。

巻数や刊行状況を一覧で確認

『孔雀王』シリーズは出版社がまたがっています。巻数や完結状況は、表で見ると整理しやすくなります。

シリーズ名巻数完結状況出版社
孔雀王全17巻完結集英社
孔雀王 退魔聖伝全11巻完結扱い・物語は途中感あり集英社
孔雀王 曲神紀全12巻完結扱い・打ち切りとされる経緯あり集英社
孔雀王ライジング全10巻完結・遺作小学館
孔雀王-戦国転生-全5巻完結・遺作リイド社

現在はいずれも刊行上は完結扱いです。ただし、『退魔聖伝』のように、物語の途中で終わった印象が残る作品もあります。

『孔雀王』が打ち切りと言われる理由

『孔雀王』に打ち切り説が残るのは、シリーズごとに終わり方の印象が大きく違うためです。

特に『退魔聖伝』と『曲神紀』は、終盤の展開や未回収に見える要素が話題になりやすい作品です。

『退魔聖伝』は天津神との戦いが決着しないまま終了した

『孔雀王 退魔聖伝』では、日本神話の神々との戦いにつながる「天津神編」が描かれていました。

しかし、その大きな戦いがはっきり決着する前に連載は終了しています。物語の続きを待っていた読者ほど、「なぜここで終わったのか」と感じやすい終わり方でした。

ファンの間では、この終わり方が『孔雀王』シリーズの打ち切り説を強めた要因として語られています。ただし、『退魔聖伝』について、公式に打ち切りと発表された情報は確認されていません。

『曲神紀』は終盤の展開と編集部の方針が合わなかった

『孔雀王 曲神紀』の終盤では、従来の伝奇アクションとは違う方向へ物語が進みます。霊的な歌合戦やバンド対決のような展開があり、読者の反応も分かれました。

作者のあとがき・回想では、集英社から打ち切りの通告を受けた旨が語られており、編集部との方針のずれがあったことがうかがえます。

「終盤の展開への読者の反応」と「打ち切り通告があったという作者の言説」は、分けて見る必要があります。どちらも関係する話ですが、情報の種類は同じではありません。

作者の体調不良や休載が終了理由と結びつけられている

荻野真さんは、1990年代から重い内臓疾患を抱え、入退院を繰り返していたとされています。

当時の週刊連載は作業量も多く、体調不良が続く中で描き続ける負担は大きかったはずです。休載やシリーズ終了のタイミングから、体調面と打ち切り説を結びつける声もありました。

ただし、体調不良がどの作品の終了判断にどこまで影響したのかは、作品ごとに確認できる情報が異なります。すべてを病気だけの理由にすることはできません。

画風や作風の変化が読者の不安を強めた

『退魔聖伝』の中期以降、画風や作風の変化に戸惑う読者がいました。

SNSやファンの間では、絵柄の変化について「別の作家が描いているのでは」といった極端な推測が語られた時期もあります。

一方で、作画の変化には、体調だけでなく制作方法やデジタル化など複数の要素が関係していた可能性があります。作画の変化を、すべて病気や打ち切りの証拠として扱うことはできません。

最終回・完結理由・時系列の整理

この章で分かること
  • 各シリーズの終わり方の違い
  • 最終巻の発売日と掲載時期
  • 1985年から2019年までの流れ

ここでは、各シリーズの最終回や刊行時期を確認します。

『孔雀王』は作品数が多いため、どのシリーズの終わり方なのかを分けて見る必要があります。

初代『孔雀王』の終わり方と完結の扱い

初代『孔雀王』は、1985年から1989年にかけて発表され、単行本は全17巻で完結しています。

物語では、孔雀と姉・朋子の宿命、六道衆との戦いなどが描かれます。シリーズの出発点として、まとまった結末を迎えています。

17巻は外伝的な内容とされており、物語の山場は16巻付近にあると受け止められています。初代作品については、打ち切りと見る声は比較的少ない作品です。

『退魔聖伝』と『曲神紀』の最終回が読者に残した印象

『退魔聖伝』は全11巻で終了しました。天津神との戦いが決着しないまま終わったため、ファンの間で「途中で終わった」という印象が残りました。

『曲神紀』は全12巻で終了しています。終盤では孔雀と伊邪那岐神が対峙する場面などが描かれますが、それまでの伏線や流れを十分に回収しきれていないと受け止めた読者もいます。

この2作品は、どちらも刊行上は完結扱いです。ただ、読後の不完全燃焼感から、打ち切り理由を調べる人が多くなっています。

『ライジング』と『戦国転生』の最終回掲載と最終巻発売日

『孔雀王ライジング』は『月刊!スピリッツ』で連載され、最終回は2019年6月27日発売号に掲載されると公式に案内されました。最終10巻は2019年7月30日に発売されています。

『孔雀王-戦国転生-』は『コミック乱』で連載され、2019年6月27日に最終回掲載が報道されています。最終5巻は『孔雀王ライジング』最終巻と同じく、2019年7月30日発売とされています。

この2作品は、荻野真さんの逝去後に最終回が掲載されたため「未完では」と誤解されることがあります。しかし、公式発表では、最終回は作者本人が完成させていたとされています。

一部のファンからは、『戦国転生』の最終回について、孔雀と阿修羅の描かれ方に触れる感想も投稿されています。最終回への受け止め方は人によって違いますが、完結を見届けた読者の反応として参考になります。

この投稿は読者個人の感想であり、公式発表の根拠ではありません。公式に確認できるのは、晩年の2作品の最終回が作者本人によって完成していたという点です。

時系列で見る『孔雀王』シリーズの流れ

シリーズの流れを年表で見ると、初代から晩年の2作品まで、長い空白や出版社の違いがあることが分かります。

作品名開始年終了年巻数備考
孔雀王1985年1989年全17巻文庫版は全11巻
孔雀王 退魔聖伝1990年1992年全11巻文庫版は全7巻
孔雀王 曲神紀2006年2010年全12巻ヤングジャンプ系で連載
孔雀王ライジング2012年2019年全10巻月刊!スピリッツで連載
孔雀王-戦国転生-2012年2019年全5巻コミック乱で連載

ひとつの連載がそのまま続いた作品ではなく、時期を空けながら複数の形で展開されたシリーズです。

続編・新刊・再開の可能性と噂の整理

続編や新刊、アニメの新展開については、まず公式発表の有無を確認する必要があります。

噂や期待の声と、出版社などが発表した決定情報は別のものです。

続編や新刊の公式発表は現在確認されていない

荻野真さんは2019年に逝去しています。そのため、作者本人による新作連載や続編の開始はありません。

2024年時点で、未発表原稿の刊行、他作家によるリブート、公式な続編制作の発表は確認されていません。

2026年5月時点でも、出版社から新たな続編・新刊・再開の決定情報は確認できません。再編集版や愛蔵版のような企画についても、決定情報ではありません。

2期や映像作品の新展開について確認できる情報

『孔雀王』には、1988年公開の実写映画『孔雀王』、1990年公開の『孔雀王 アシュラ伝説』、1988年から1994年にかけて制作されたOVAがあります。

ただし、新作アニメの2期や新たな映像化プロジェクトの公式発表は確認されていません。

過去の映像作品が配信・販売されることはありますが、それは新作や続編の制作発表とは別です。配信状況はサービスごとに変わるため、視聴したい場合は各配信サービスや販売ページで確認してください。

作者の死で未完になったという噂と確認できる事実

SNSやファンの間では、「作者が亡くなったため『孔雀王』は未完になった」という言い方が見られることがあります。

荻野真さんが2019年4月29日に逝去したことは公式に発表されています。ただし、『孔雀王ライジング』と『孔雀王-戦国転生-』については、最終回を完成させていたことも公式に発表されています。

少なくとも晩年の2作品については、作者の死で結末が描かれなかったという説明は事実と異なります。

アニメや類似作品の噂は連載終了理由として断定できない

ネット上では、アニメや実写映画などのメディアミックスの評価が漫画本編の終了に影響したのでは、という話が出ることがあります。

ただ、アニメ版や実写版の成否が漫画本編の直接的な打ち切り理由になったという公式記録は確認されていません。

また、連載初期に夢枕獏さんの『サイコダイバー・シリーズ』との類似が指摘され、作者と編集部が謝罪した事実はあるとされています。その後は単行本に参考文献として明記する形で対応されており、後年の連載終了の直接原因とは断定できません。

『孔雀王』の打ち切り理由を整理するまとめ

『孔雀王』シリーズの終了理由は、作品ごとに違います。

初代『孔雀王』は全17巻で完結扱いです。『孔雀王 退魔聖伝』は全11巻で終了しましたが、天津神との戦いが決着しないため、打ち切り説が残っています。

『孔雀王 曲神紀』は、作者のあとがき・回想から打ち切り通告があったとされる経緯があります。終盤の展開と編集部の方針が合わなかったことが、主な理由として語られています。

一方で、『孔雀王ライジング』と『孔雀王-戦国転生-』は、荻野真さんが闘病中に最終回を完成させたと公式に発表されています。作者の逝去によって未完になったという噂は、この2作品については事実と合いません。

続編、新刊、再開、新作アニメについては、現時点で公式発表は確認できません。打ち切り、完結、休載、未完という言葉をひとまとめにせず、どのシリーズの話なのかを分けて確認してください。

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